超軽量空撮ドローンMavic Miniのマイナーチェンジモデルで、2020年11月に発売されたDJI Mini 2をご紹介。
アメリカ連邦航空局への登録義務除外となる機体重量250g未満のドローンというカテゴリーをMavic Miniから継承し、カメラ性能とバッテリー性能の変更が行われました。発売当時の日本の航空法では機体重量200g以上のドローンを無人航空機とし、飛行場所や飛行の方法に関するルールを守る必要があります。この所謂ドローン規制の除外を受けるため、日本国内で販売されているDJI Mini 2は更なる軽量化を重ね200g未満の機体重量を維持しています。
Mavic Miniから引き続き、その名の通り飛行時の機体重量は249gの超軽量機。更に、日本国内で販売されているDJI Mini 2は日本の航空法規制に適合するために、標準仕様から追加の軽量化を施し199gの飛行重量を実現。これにより「模型航空機」のカテゴリーに分類されるため、航空法のドローン規制の対象から外れ、飛行場所の制限と飛行の方法に依らない飛行が許可・承認なく行うことができる製品としてだけてはなく、カメラ性能のアップデートにより、静止画撮影時のDNG(RAW)データの取得や4K30fpsサイズの動画撮影など、Mavic Miniでは物足りない思いを払拭してくれる機能が追加され、よりプロの空撮オペレーターにも重宝されるドローンとなりました。
発売当時、日本の航空法による重量規制が200gのため、日本版DJI Mini 2は更なるダイエットを実施し199gをキープ。標準仕様と日本仕様でバッテリーの仕様以外に差がなかったMavic Miniでしたが、DJI Mini 2ではよく見ると別物のドローンに仕上がっています。
Mavic MiniからDJI Mini 2へのマイナーチェンジにより実施された仕様の変更は、「機体前方LEDライトの追加」「ペアリングボタンの追加」「入出力ポートをUSB Type-Cコネクターへ変更」「バッテリーの仕様変更」「モーターの変更及びブレードの最適化」「モーターマウントの強化」「カメラモジュールのバージョンアップ」「OcuSync 2.0の採用」の7点。しかし、残念ながら日本仕様のDJI Mini 2はモーターに関する変更は行われていません。
カメラモジュールのアップデートやフロントLEDライトやペアリングボタンの追加により重量増要素が増えています。にも関わらず、実際にドローンの重さを測ってみると筆者が保有するDJI Mini 2で147.4gで148.3gあるMavic Miniより軽いという結果に。
日本仕様のDJI Mini 2はMavic Miniから更に無駄を削ぎ落とした軽量化とフライトコントローラーの最適化のみで、動力系の性能を維持したまま機動性と操作性を向上させたドローンと言えるでしょう。
Mavic MiniとDJI Mini 2は実際のとろこ、外観の違いはほとんど違いはないと言うことが既にお分かりいただけたかと思います。
標準仕様のDJI Mini 2だとモーターマウント部の意匠の変更やモーターの仕様変更やプロペラの仕様変更、バッテリー形状の変更など微秒な変化がありましたが、日本版はMavic Miniからそのまま。 期待すべきポイントは、操作系の大幅変更によりMavic Miniで気になっていた操作ラグ(特に回頭動作)が解消されているかどうか。動画伝送機能の脆弱さが向上しているか。この2点でした。実際に飛ばしてみると、ラダー(回頭)操作に対する機体の動作のラグは消え、1kmオーバーのロングレンジフライトにも対応してくれる様になりました。上昇下降、ロール、ピッチ動作に対する反応も向上しているため、操作感はMavic Air 2に近い挙動に仕上がっています。
カタログ情報の一部をピックアップ。大きく変更されたポイントと言うとやはりカメラ周りと操作・映像伝送系でしょうか。
搭載されているカメラセンサーの仕様こそ変わらないものの、このクラスでは初めてDNG(Raw)データでの静止画保存が可能になったことと、動画が最大4K 30fpsまでに強化されたことが、写真愛好家やプロの空撮オペレーターにとっても嬉しい変更点。実は、Macic Miniで搭載されていなかった動画撮影時のロスレスズーム機能が追加されている点にも注目。
操作・映像伝送系は、上位機種で採用が進んでいるDJI独自の映像伝送技術であるOcuSync 2.0にグレートアップ。従来の拡張Wi-Fiと比べても耐遮蔽性や通信可能距離が大幅に向上しているため、使い勝手が格段に良くなりました。それに伴い、同梱される送信機もアップグレード。
Mavicシリーズ登場以来採用されてきた送信機下部にスマートディバイスを挟み込むタイプの送信機は、折りたたむとコンパクトで良かったのですが、決して使いやすいとは言い難い構造の送信機でした。
これまでのDJI製ドローンは、アメリカのGPSとロシアのGLONASSという2種類の全球測位衛星システムを採用していましたが、DJI Mini 2ではこれらに加えて、EUのGALILEOによる測位も可能になりました。これで、3系統のGNSSからの信号を受信できるため、より安定した自律ホバリングが期待できます。
Mavic MiniからDJI Mini 2へのマイナーチェンジは、基本構造は共通で中身の強化を中心とした変更でした。上位機種用の送信機を使用したり、各種モジュールのアップグレードにより、残念ながら価格もアップグレードしてしまいました。46,200円だったスタンダードキットがDJI Mini 2では59,400円。追加バッテリーや充電ハブなどの備品がセットになったFly More Comboは79,200円です。
20201年1月現在、Mavic Miniも併売されているので、操縦の練習をするのであればMavic Miniを、本格的に撮影をするのであればDJI Mini 2をお勧めします。購入ご希望の方は、お問い合わせフォームより送り先住所を記載の上、ご注文ください。
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(SUSCドローンスクール大阪)。