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無人航空機操縦者技能証明導入で民間の操縦技能認証はどうなる?

2022年末に導入される「無人航空機操縦者技能証明」。これまで様々な登録管理団体が発行してきた操縦技能認定証(民間の技能認証)の扱いがどうなるのか、みなさま気になる所かと思います。そんな疑問を、本稿で解決できましたら幸いです。

1. 民間の操縦技能認証の位置付け

操縦資格ではないが自身の技能を第三者が証明してくれる

無人航空機の飛行許可や飛行の承認を申請するにあたり、操縦者の操縦経歴や飛行、安全対策に関する知識の証明が必要で、本来は申請者自身の責任に於いて自らの技能を証明していました。

ただ、技能の証明は自己申告。中には求められている技能や知識が無いにも関わらず、自己申告書にチェックを入れて申請していた人も居たはずですが、ここは性善説で行くしかなかったでしょう。2015年当時のドローンは、ある程度の操縦スキルが無いと事故を起こすリスクが高かったのも事実。そして、2017年の末ごろから数が急激に増えたドローンスクール。多くのスクールは登録講習団体(航空局ホームページに掲載されている無人航空機の操縦者に対する講習等を実施する団体)として、講習団体を管理する団体が定めたカリキュラムに則り講習を行い、修了者は所定の操縦技能があると見做して、その技能を認証するという構造です。

申請時に添付する技能確認書

申請にあたって求められる基本的な技能は、飛行許可承認申請書の様式3に示されて入れ、原則としてこれを満たしていなければ申請の資格は無いということになります。もちろんここに書かれた項目が完璧に出来たとしても、実際の飛行業務を満足に行える訳も無く、あくまで「基本これくらいは出来ないと始まりませんよ。」という、最低限度の操縦技術レベルであることを抑えておかないといけません。

基本的な操縦技量の習得 プロポの操作に慣れるため、以下の内容の操作が容易にできるようになるまで 10  時間以上の操縦練習を実施する。なお、操縦練習の際には、十分な経験を有する者の  監督の下に行うものとする。訓練場所は許可等が不要な場所又は訓練のために許可等  を受けた場所で行う。離着陸 操縦者から3m離れた位置で、3mの高さまで離陸し、指定の 範囲内に着陸すること。 この飛行を5回連続して安定して行うことができること。 ホバリング 飛行させる者の目線の高さにおいて、一定時間の間、ホバリン グにより指定された範囲内(半径1mの範囲内)にとどまるこ とができること。 左右方向の移動 指定された離陸地点から、左右方向に20m離れた着陸地点に 移動し、着陸することができること。 この飛行を5回連続して安定して行うことができること。 前後方向の移動 指定された離陸地点から、前後方向に20m離れた着陸地点に 移動し、着陸することができること。 この飛行を5回連続して安定して行うことができること。 水平面内での飛行 一定の高さを維持したまま、指定された地点を順番に移動する ことができること。 この飛行を5回連続して安定して行うことができること。
航空局基準マニュアル①記載の基本操縦技能

多くのドローンスクールでは、「申請様式-3」と「航空局基準マニュアル2-1」に記載されている基本操縦技能に加えて、業務利用を踏まえた追加技量を含めた操縦を講習プログラムに含めているところが多いです。ただ、各スクールの実技試験の合格レベルは、航空局基準マニュアルに記載されているよりはるかに低いレベルであることも事実。スクールのプログラム終了後もやはり追加のトレーニングは必須です。

民間技能認証は〔様式3〕の代替書類

ドローンをただ飛ばすために取らなければならない個別の資格はありませんし、当面の間は資格が必要になることもありません。

免許制度もありませんので年齢に関わらずドローンの操縦を行うことが可能です。民間の管理団体が発行する操縦技能認定証は、申請時に提出する「無人航空機を飛行させる者に関する操縦経歴・知識・能力確認書(様式-3)」に代替できる資料という認識を持っていてください。

2. 無人航空機操縦士ライセンスの導入と制度の概略

2022年末にはドローンの操縦ライセンス「無人航空機操縦士」制度が導入されます。このライセンスは、「一等無人航空機操縦士」と「二等無人航空機操縦士」の2階級に別れ、等級と使用機の機体認証レベル、用法に応じて飛行許可制度からの除外や、2015年以来規制されてきた方法での飛行に対する許可の申請が可能になります。

国家資格は免許に非ず

無人航空機の操縦ライセンスは、自動車や小型船舶の様な「免許」ではなく、資格を所持していれば自由にドローンを飛ばせるといった類のものではありません。この点は民間の技能認証と同様で、操縦ライセンスを持っていないからといって一切ドローンを飛ばしてはいけないという事にはなりません。

ただ、一部条件を満たした運用であれば、現行制度から引き継がれる飛行許可・承認を不要とする制度も導入されるため、限定的ではあるものの「免許」的な属性も持つこともあります。

3. 国と民間の技能認証の棲み分け

国家資格としてのドローンの操縦技能認証制度が導入されると、民間の操縦技能認証はどうしても下位互換のような位置付けになってしまいます。民間技能認証が紙切れになってしまうという表現も、間違いとは言えない部分もありますが、国のライセンスには二等ライセンスは16歳以上、一等ライセンスは18歳以上の年齢制限があり、操縦者の年齢がそれに満たない場合は、旧来通りの飛行許可承認制度の中で運用する事になります。国家試験不合格の場合も同様です。

既に十分な飛行の経験や運用実績があれば、自己の経歴のみで申請するもよし、取得に年齢制限の無い民間団体による技能認証を取得する事になります。

無人航空機操縦者技能認証(国家資格)を取るべき人と資格等級

  • 無人航空機を頻繁に飛行させる人 | 二等無人航空機操縦士
  • 空撮系事業者 | 一等無人航空機操縦士
  • 2015年以前のような運用に少しでも近づけたい人 | 一等無人航空機操縦士
  • 空港周辺など飛行制限のある空域での飛行が多い人 | 二等無人航空機操縦士
  • 都市部での飛行が多い人 | 一等無人航空機操縦士
  • 資格マニアの人 | 一等無人航空機操縦士

主に業務にドローンを使用している人は、許認可関係で資格取得のメリットを享受しやすく、場合によっては国家資格が必須な場合もあるでしょう。また、この度制度実装される無人航空機操縦者技能認証は、航空法に基づくもので、空に纏わる資格がぐっと身近になります。資格マニアの方で自動車、小型船舶の免許を既にお持ちの場合、無人航空機の資格取得で陸・海・空制覇も夢ではなくなりますよ。

民間団体の技能認証(民間資格)でも対応可能な人と認証等級

国家資格導入後は若干立ち位置が微妙になる民間技能認証ですが、その価値がゼロになるわけではありません。下級資格である「二等無人航空機操縦士」であっても、合格にはそれなりの運用知識や操縦スキルが必要で、今のドローンを多少扱える程度のレベルやドローンスクールを修了できるレベルでは、合格するのは厳しく(本来そうあって欲しい)、講習を受けるにしても、かなり高額な料金設定がされる可能性があります。よって、民間の技能認証は基礎的な知識や操縦スキルを習得しているとの証明を担う事になりそうです。

4. 国家資格導入までは旧来制度の延長でしか運用できない

法律改正から国家資格導入まで約6ヶ月のラグがありますが、無人航空機の定義の変更(200g以上から100g以上への規制強化)は法施行のその時から有効になります。よって、この半年の間は100g以上の全てのドローンを飛行させるためには機体の登録が義務化され、航空法規に触れる場合は、それに基づく飛行許可・承認の取得が必須になります。

100g以上、200g未満の小型無人機の飛行許可承認申請受付も開始されましたので、そろそろ規制強化への対応を進めていきましょう。

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