Tokyo 2020 Drone Light Show

7月23日に行われた東京オリンピックの開会式式典。

その中でも、特に印象的だったのが2018年平昌冬季オリンピック開会式でも行われた無数のドローンによるLEDマッピングショーがこの3年の間でパワーアップして東京でも行われました。

飛んでいたドローンは?

開会式で飛行していたドローンは平昌オリンピックの時と同じシステムが用いられています。ただし、平昌では事前に飛行させ撮影した映像を上映していたのに対して、東京では1,824機の高輝度LEDを搭載したドローンが実際に飛行してショーを行いました。今回はライブです。

Intel®︎ “Shooting Star™️” DRONE LIGHT SHOWS ページより

このドローンを含めたフライトオペレーションシステムはIntel社の「Shooting Star」というライトショーシステムで、1台のPCで多数のドローンの飛行プログラムを制御し、模様を描いたり光の造形を行うシステムで、国内では2017年に佐世保で、2019年にはお台場でドローンライトショーを実施したとのことです。

機体もバージョンアップされた「Premium Drones」が使用されました。

東京オリンピック開会式に花を飾ったShooting Star PREMIUM DRONES Powered by Intel

7月23日に飛行したドローンは飛行重量340gのドローンで、航空法によるカテゴリーでは無人航空機に該当します。

4つの高輝度LEDを搭載し、ドローン単体の性能としては飛行時間は11分程度。対風圧性能は11m/sと、比較的風のある中でも飛ぶことができるみたいですね。

式典中の映像を見ると、競技場の上空では2~3m/s程度の風が吹いていた様でしたが、特に問題は無いのでしょう。

もし、個人が企画するイベントでDRONE LIGHT SHOWを行いたい場合は、クラシックタイプ200機編隊でUS$99,000(約1,090万円)から請け負ってくれるそうです。

ドローン規制の観点から見るとどうなの?

ドローンの重さが200gを超えているので、ただ単に国立競技場でドローンを飛ばすにしても、無許可未承認だと航空法違反にあたります。特に今回のような飛行条件だと、合法なのは空港等の施設が付近にない事と恐らく150m未満の地上高に収まっていること、危険物を搭載していないことと物件を投下しないことくらいしか見当たりません。

そして、オリンピックと後に控えているパラリンピックの会場やその周辺では「重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律(以下、小型無人機等飛行禁止法)」によって、機体重量に関わらず小型無人機等の飛行が禁止されています。

航空法に関する手続き

開会式でのドローンショーの為の飛行は、航空法によるドローン規制の殆どに抵触してしまう飛行方法がとられています。

飛行場所については、言わずもがなで人口集中地区に該当しますし、最も高い場所を飛ぶドローンは地上高150mを超えないことを確認しなければなりません。

飛行形態については、

  • 時間帯はもれなく夜間飛行。
  • メインのオペレーターが直接目視で全機の飛行状態を確認できるわけもなく、PCのプログラムデータとの実際の飛行のラグ確認をモニターでしているでしょうから目視外飛行。
  • 第三者に30m以上の距離の確保は「オリンピック関係者は全て関係者だ。」と言ってしまうことも可能ですが、近くの建物や通行人についてはやはり法規の適用対象。
  • オリンピックの開会式会場を飛んでいるので、催し物会場付近での飛行にも該当。

現行制度では、人口集中地区での夜間飛行や目視外飛行はに対して包括で得ている許可承認書は無効なので、個別に個別申請を行わなければならず、これに催し会場が追加されているので、さらに追加の安全対策が求められるため、事実上まともに飛べなくされてしまいます。開会式式典もギリギリまで無観客を決めていなかったので、少なくとも開会式には観客が入っている前提で許可承認手続きをしていると思います。それをよく航空局が認めたと思います。「オリンピックだから特例で認めた」なんて事がなければいいのですが。

当のIntelのプロジェクトチームは10年を越える経験と数多くの実績から、FAA Part 107の免除を受けている様です。腕は確かだ!と言うことで認可された可能性は高いですね。

一般の方が同じことを(オリンピックに絡んでいなくても)やろうとすると、やはり許認可のハードルは高いです。

まずは一般的な包括許認可による飛行実績の積み重ね

特殊な飛行条件下での飛行を国に認めさせるには、継続して飛行許可承認を受け続け、本当の意味での飛行実績を積み重ねておかないと、どの様な手続きをすればいいのか。航空局が要望する資料の作り方がわからなかったりします。それを、士業に代行させることは否定はしませんが、やはり技量や知見が伴わない状態での飛行は、その分ハイリスクになるのでお勧めはしません。本音を言うと変なことをするのはやめて欲しいくらいです。

飛行形態に関する承認が複合する場合の許可承認申請はドローン情報基盤システム(DIPS)では行えません。2018年以前からドローンに携わっていた方なら経験があるかと思いますが、書面での申請手続きに逆戻りしています。

あまりにも簡単に申請手続きが出来てしまうDIPSでの申請より余程健全だとは思いますが、やはり申請書類の枚数は多くなりがちなので、航空局への書類送料が・・・。HP掲載機ならまだしも自作機の申請となると、宅配便で送った方が送料安いんじゃないか?と思えるくらいの量になった事も過去にありました。

小型無人機等飛行禁止法に対しては

開会式のプログラムとしてドローンを飛ばすのであれば、小型無人機等飛行禁止法による飛行禁止措置からの除外は比較的簡単に手続きを行う事ができたでしょう。所管する警察署に事前通報を行うだけで手続きとしては終わり。

ただ、部外者の場合は事前通報をしたとしても恐らくは、飛行の中止命令が出されるのではないでしょうか。実際に、都内では強制ではありませんがドローンの飛行自粛要請がでているため、会場やその周辺区域でのドローンの飛行は正当な理由のない限り許可が出ることは無いでしょう。

なお、現在小型無人機等飛行禁止法でドローンの飛行が禁止されている場所はこちら

この飛行禁止措置に、ドローンの重さは関係ありません。200g未満のドローンも措置の対象なので注意してください。

規制法詳細:警察庁警備局ページ


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