淡路島の浦共同造船所で進水した、376号船(MEIWA No.8)。進水の翌週、今度はシートライアル(海上公試)中に竣工記念映像の撮影を行いました。前回の進水式は地上からの撮影でしたが、今回は海上で実際に船を航走らせての撮影なので、進水時に本船を引っ張っていた通船に乗ってデッキ上からの発着です。

 撮影場所は浦港から1.5nmの大阪湾、ちょうど明石海峡大橋が島陰から見え始めるポイントで、ここ数回の撮影もだいたいこの位置。本当は3nm位沖に出たいんですけど。紀伊水道から明石航路に向かう船の経路とも重なるのでここは我慢。シートライアルの合間に30分程の時間を頂いての撮影です。

 今回撮影する船は、これまで撮ってきた6隻と船体構造が異なる事、これにより、航跡の出方が従来に比べて派手になるであろうと言う予想から撮影プランをおおまかに構築。本船のブリッジと電話口で船速、転舵時の舵角、太陽の位置と背景に対する進路をオーダーした上で、ドローンと被写体となる船の両方をコントロールをした上で撮影を行っています。

AMラジオ送波所との位置関係

 浦港周辺の海域は、お世辞にもドローンを飛ばすにあたって良い環境とは言えません。何しろ近くにFMラジオの送波所があるため、電波干渉のリスクは通常の海上空撮と比べても高め。本船の裏に回り込むと高い確率でライブビューが乱れます。周波数帯的には全く違う電波ですが、やっぱり空中線電力が大きい分影響少なからず受けます。

 Mavic 2以降のドローンで称されている通信システムOcuSync2.0は比較的耐干渉性能が高いため、完全にライブビューがロストする事はほとんどなくなりましたが、やっぱり不安定なのは確か。

奇麗な航跡を描くための船速11kts、舵角15°

 全長60mの船を旋回させ航跡を含めて奇麗に撮ろうと思うと、ただ回せば良いと言う物でもありません。航跡を十分に残すために船速は11kts前後で舵を切り込んでいくわけですが、大きく転舵すると旋回の後半で船が失速し、航跡が折れてしまうため、船速を維持したまま旋回し、且つ弧の大きさがちょうどよくなる舵角が15°程度。ただ、このデータはいつものケミカルタンカーでのデータなので、今回の軽い貨物船にも同じ理屈が通じるのかは、正直定かではありませんでした。「長さと幅がほとんど同じだから大丈夫だろう」くらいの発想です。

撮影映像を纏めました

ドローンテラス館長の映像集より

やり直しの効かない一発勝負と船とドローンの同時コントロール

 通算7隻目となる新造船の進水・竣工記念映像の撮影ですが、新種の瞬間はやり直しが効かないため、やっぱり保守的になってしまいます。これは仕方ない。反面、竣工記念映像の撮影は撮影現場周辺に障害物が皆無である事、撮影対象となる本船の乗員の皆様の協力もあって、ドローンも船も好き勝手できるので、新しい事を試す機会でもあります。最近はシートライアル時の撮影もルーティーン化してしまっていますが、

DJI FPV

今回こんなのが使えるようになったので、次の船で試してみましょうかね。

進水式編記事はこちら

単位変換 1nm=1.852km , 1kts=1nm/h=1.852km/h

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