講習用ドローンPhantom 4 Pro V2.0

ドローンテラスで取扱い予定のドローンをご紹介するこのシリーズ。

第5回は、DJI製ドローンの中でも最も長い期間販売されているPhantomシリーズの最新モデル、Phantom 4 Pro V2.0をご紹介。

Phantom 4という名前の通りシリーズとしては4代目。この4代目の完成度が高いのか、原型のPhantom 4が発売されたのが2016年3月。日本では前年末に航空法の改正施行が行われた頃です。同年11月には業務レベルの空撮にも対応可能なPhantom 4 Proが発売さてています。

Phantom 4 Proとしては2018年にマイナーチェンジが行われ、現行のPhantom 4 Pro V2.0として紆余曲折を経ながらも現行機種として販売されています。

MDTドローンスクール 技能認定取得プランでは実技講習機として採用

最近では同じDJI社が販売するMavicシリーズがホビー向け空撮ドローンとして幅を利かせているので、Phantomシリーズの影が薄くなっていますが、「ドローンと言ったらこの形!」という人も、まだまだ少なくはないのでは?

PhantomシリーズはGNSS(GPS・GLONASS等の衛星測位システム)による自律ホバリングや位置補正機能をキャンセルし、姿勢制御と高さは自動で、前後左右の位置は手動でコントロールするAttitude(ATTI)モードへの切り替えが可能なドローンです。

Phantom 4 Pro+送信機スイッチ
GPS等による機体位置保持機能のON/OFF機能がついています。

DJI製品の中で最も歴史の長いモデル

黎明期のPhantom 1~2

PhantomシリーズはDJI社がドローン製品として2番目のモデルです。初代Phantomは、既にDJIより販売されていたFrame Wheelシリーズ(2011年発売)のF450をベースにしたアッセンブリー型のドローンで2013年1月の発売でした。

F450
Phantom 1

当時のPhantomはカメラは搭載されておらず、GoProなどのアクションカメラを機体に直接固定するスタイル。ジンバルによる機械式映像安定化機能はありませんでした。

Phantom 1の発売から1年経たずしてPhantom 2が発売され、2014年7月には1/2.3 inch CMOS 12MP、動画はFull-HD(1080p)30fpsに対応可能なジンバルカメラ(スペック上はMavic Miniと同レベル)搭載型のPhantom 2 Vision+が発売され、現行のPhantom 4 Proの礎となりました。

Phantom 2 Vision+

今でも現役 DJIドローンの完成形となったPhantom 3

総理大臣官邸の屋上にドローンが放置されていた事件で騒がれていた2015年4月。2回目のフルモデルチェンジが実施され、Phantom 3が発売されました。

Phantom 2からフライトコントローラーやライブビュー伝送技術の強化、モーターバンクの最適化、単眼カメラと超音波センサーを用いたVPSの追加などの改良が行われ、飛行性能や安定性の向上が図られました。

Phantom 3 Adv.

カメラを搭載するプラットホームとしてのドローンの性能は、ほぼ完成形に到達し、Phantom 3 4K以降のモデルでは、「1200万画素の静止画と4Kサイズの動画が撮影可能」と言う性能がスタンダードとなりました。

Phantom 4の発売は2016年

現行機であるPhantom 4は2016年の11月に発売されました。Phantom 1が2013年1月、Phantom 2が同年の12月、約1年半後の2015年4月にPhantom 3、更に1年後にPhantom 4と、短いスパンでフルモデルチェンジを行ってきたPhantom 4ですが、2016年5月の発売以降Phantom 4のフルモデルチェンジは行われていません。

講習用ドローンPhantom 4 Pro V2.0
Phantom 4 Pro

Phantom 4では機体前方に向けたデュアルカメラセンサーが搭載され、障害物検知&衝突回避機能が追加されました。本格的に「ぶつからないドローン」をDJIが作り始めたのがこの時期。同年11月には後方に向けたデュアルカメラセンサーと左右方向の障害物検知ようにサーマルセンサーを搭載したPhantom 4 Proが発売されています。

複数回のマイナーチェンジが行われていますが、その全てが小さな仕様変更にとどまっている事から、素の製品の完成度が高い事が窺えます。

下位グレードの機体とは一線を画すカメラの仕様

Phantom 4 Proの機載カメラでは有効画素数2000万画素の1 inch CMOSセンサーを採用しています。カメラセンサーに到達する光量を調整する絞り機構も搭載され、映像制作分野のオペレーターにとってはより自由度の高い撮影が可能です。

Mavic 2 Proでもカタログ掲載上は同じ性能のカメラを搭載しているのですが、Phantom 4は機械式シャッター、Mavicでは電子式シャッターを採用し、シャッターの機構に差を設けています。

空撮は風景を撮影するだけでなく、アクションシーンや自動車レースなど、あらゆるシーンに新たな視点をもたらします。空撮用ドローンで、電子シャッターを使用して高速で動いている被写体を撮影することは、常に難しいものでした。Phantom 4 ProではPhantomシリーズで初めてメカニカルシャッターと大口径単焦点レンズを採用しました。このメカニカルシャッターは、最大シャッタースピードが1/2000sなので、高速飛行中や、高速で動く被写体を撮影しても、映像が歪んでしまうローリングシャッター現象を回避できます。最大シャッタースピード1/8000sの電子シャッターも使用可能で、新しいバーストショットは2,000万画素の静止画を14fpsで撮影できるため、決定的瞬間を捉えることができます。
DJI Phantom 4 Pro 製品ページより

現行機Phantom 4 Pro V2.0

現在販売されているPhantom 4は2018年5月に実施されたマイナーチェンジモデルである「Phantom 4 Pro V2.0」。モーターの回転を制御するコンピューターESCの改良とウイングレット付きプロペラの採用により飛行ノイズの低減、DJI独自の耐障害映像伝送システムであるOcuSync2.0を採用し、より飛行の信頼性向上を図っています。

Phantom 4 Pro V2.0

Phantom 4 Pro V2.0は2019年の中頃に一度製造販売が停止されました。サプライヤーからの部品供給が停止した事が原因だったようですが、再販されるまでの間はMavic 2 Proが事実上の代替機とされていました。

プロの空撮オペレーターからすると、高速移動を伴う静止画撮影を行う場合は、映像描写の関係上Phantom 4 Pro以上を選ぶ事が必要条件に上がってきます。

長い間Phantom欠番が続いたのでPhantom 5の発売の噂も流れたほどでした。

2020年1月Phantom復活

2019年末に、間も無くPhantom 4が再販されると言う情報を耳にする機会がありました。新製品「Phantom 5」を期待していたのですが残念ながらPhantom 4 Pro V2.0の販売再開でした。

しかし2020年バージョンのP4 V2.0は従来型のV2.0から若干の仕様変更が行われており、ジンバルモーターや各種カメラセンサーの仕様が変更されているとの事。事実上のV3.0と言わないまでもV2.1くらいのバージョンアップはしていると感じます。

機体とカメラの性能

Phantom 4 Pro V2.0の離陸重量は1,375gなので、有無を言わさず「無人航空機」に分類されます。よって、飛行にあたっては航空法のドローン規制によって、飛行禁止場所と飛行の方法が定められています。

ドローンの運動性能はMavic 2とあまり大差はありません。カタログ上の耐風圧性能も同じ10m/sとなっていますが、実際の使用感では機体の形状的にMavic 2よりも飛行時に風の影響を受けやすいと感じます。

Phantom 4 Pro撮影動画

この動画を撮影した日の最大風速は14m/s程度。平均10m/s程度の強風コンディションですが、やはり風上へ向かっての飛行は大変そうです。

記載カメラは先述の通り、1inch CMOS 20MPのセンサーを搭載。4K動画は60fpsまでのフレームレートに対応しています。

ホビーとプロユースの中間に位置するモデルだけあって、動画撮影モードも多種多様。ビデオエンコードもHEVC/H.265に対応しており、より高精細な映像表現を追求する事ができます。

選べる飛行モード

カメラの性能を除けば、ドローンとしての基本的な性能はMavic 2と大きな差はありません。ドローンとしてのPhantom 4の特長は、ユーザーが制御出来る幅が広く細かい要望に応えてくれる事だと思います。

フライトモードの切り替えを取っても言える事で、Mavic 2以下のドローンは全てフライトモードが安定制御のPモード、高速高機動のSモードを基本にその他は、機体の自律制御により操縦技術をサポートするモードしか搭載されていないのに対して、Phantomシリーズ以上のモデルでは、GNSSによる機体動作の補助機能をキャンセル出来るAモードが搭載されているので、懐の広いドローンであることが言えます。

ちなみに、ATTIモードを選択できないMavic 2をはじめとする多くのDJI製ドローンは衛星捕捉感度が低いと飛行高度の制限がかかってしまう事があるほか、GNSSの受信感度が中途半端になりやすい谷間や山間部ではPモードとATTIモードが勝手に切り替わってしまう事により、操作性が悪化する事があります。そう言ったシチュエーションでは意図的にP

Phantom 4は多種多様

Phantom 4をベースにした派生機種がラインナップされています。

高精度な測位システムを搭載した測量向けのP4 RTKとスマート農業向けのP4 Multispectolの2機種が産業用ドローンとして販売されています。

Phantom 4 Proを購入するには

Phantom 4 Pro V2.0にはMavicシリーズにあるようなFly More KitやComboとしてのパッケージはありません。

ドローンテラスでは空撮に必要な付属備品、周辺機器類をセットにしたPhantom 4 Pro V2.0 Aerialshot Comboとしてセット販売する予定です。

商品詳細発表まで今しばらくお待ちください。


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